昨年12月に経済情勢の悪化を受けての雇用労働情勢に対する取り組みに対し、厚生労働省より通達が発出されています。

(平成20年12月9日、職業安定局雇用政策課・労働基準局 監督課)

同通達を元にさまざまな取り組みが開始されていますが、ここで同通達の概要を今一度確認したいと思います。

 

≪職業安定局長通達≫

1.緊急雇用対策本部の速やかな設置、関係部局との連携

(1)全ての都道府県労働局に対し、早急に「緊急雇用対策本部」を設置するよう指示する。

(2)大型倒産、大量整理解雇等が出た場合に適時臨検監督等が実施されるよう行政間の情報共有する。

 

2.大量雇用変動届・再就職援助計画の提出・指導等

(1)雇用対策法にもとづく「再就職援助計画」、「大量雇用変動届」については非正規労働者も要件に該当すれば事業主に提出義務があるので、これを周知徹底する。

(2)同計画・届出書が適切に提出されるよう指導を徹底する。

 

3.派遣労働者に対する支援

「派遣元事業主が講ずべき措置に関する指針」及び「派遣先が講ずべき措置に関する指針」に基づく措置の指導を徹底する。

 

4.高齢者等に対する支援

(1)高年齢者等の雇用の安定に関する法律にもとづく「多数離職の届出」及び「求職活動支援書」の周知・啓発を実施する。

(2)「多数離職の届出」が提出された場合には、管内の求人開拓に努めるとともに、必要に応じて他地域との情報共有により広範囲にわたる求人の確保に努める。

(3)「求職活動支援書」の作成に係る相談・援助及び指導を実施する。

 

5.障害者に対する支援等

(1)障害者の雇用の促進等に関する法律にもとづく障害者解雇届が適切に提出されるように周知・徹底をする。

(2)解雇された障害者に対しては、求人開拓、職業指導等により早期再就職を支援する。

 

6.外国人労働者に対する支援等

(1)雇用対策法にもとづく「外国人雇用届」が適切に提出されるよう指導を徹底する。

(2)外国人指針にもとづく事業主に対し指導を徹底する。

 

7.住居喪失者に対する支援

(1)事業主に対し、離職後も一定の期間入居できるよう配慮を要請する。

(2)住居喪失者の把握を徹底する。

(3)住居喪失者の希望に応じた求人を開発するとともに、住み込み求人の確保に努める。また、広範囲の地域にわたる求職活動を行う必要がある場合は、移転費や広域求職活動費を周知する。

(4)社員寮等の退去を余儀なくされた住居喪失者等に対し、「非正規労働者就労支援センター」等において緊急避難的に雇用促進住宅への入居あっせんを実施する。

 

8.採用内定を行おうとする事業主への指導及び採用内定を取り消された学生等への就職支援

(1)職業安定法施行規則及び「新規学校卒業者の採用に関する指針」にもとづき、採用内定取消を行う場合の通知について周知するとともに、大学等との連携により的確に情報を把握する。

(2)採用内定取り消しの通知を受けた大学生等からの相談に対応するための特別相談窓口を、全国の学生職業センター等に設置する。

 

9.離職を余儀なくされた方々に対する再就職支援

(1)求職者のニーズに応じてきめ細やかな就職支援や個別の求人開発を実施する。

(2)雇用保険手続きに関し迅速な対応を行うとともに、適用漏れがある場合は遡及適用を行うなど、事業主に対し適切な手続きを指導する。

(3)「非正規労働者就職支援センター」において、住宅確保対策等の諸制度に係る相談やその活用の支援等を実施する。

 

≪労働基準局長通達≫

1.不適切な解雇、雇い止めの予防等のための啓発指導

労働法規等に照らし、不適切な解雇・雇い止めが行われないよう啓発指導を行う。(下記URLにあるパンフレットを参照ください)

 

2.現下の経済情勢を踏まえた申告・相談対応の充実

(1)労働条件特別相談会の実施

現下の経済情勢から生じる様々な労働条件に係る問題に対応するため、総合労働相談コーナーや労働基準監督署に「労働条件特別相談窓口」を設置し、次の対応を行う。

]働者・事業主等からの相談に懇切丁寧に対応する。

解雇、雇い止め等について、労働基準関係法令上の問題が認められない場合であっても、労使間紛争が回避されるよう事案に応じた情報提供を行う。

A蠱牝睛討鳳じ、「個別労働紛争解決制度」の活用を教示するほか、必要に応じ、関係行政機関の相談窓口や労働審判制度を紹介する。

 

(2)申告事案に対する優先的な対応

問題のある申告事案について、早期の解決のため優先的に迅速かつ適切な対応をはかる。

基準に適合していないおそれのある事案については、必要な調査を行い、使用者に対し助言・指導を行う。

有期契約労働者の雇止め等に関する基準に適合していないおそれのある事案については、必要な調査を行い、使用者に対し助言・指導を行う。

 

(3)情報収集と迅速な対応

大型倒産、大量整理解雇等の情報を把握した場合には、迅速に情報収集を行い、労働基準関係法令の遵守指導を行うほか、必要に応じ、保全管理人等関係者に労働債権の確保等を要請する。

また、労働契約法や裁判判例等の情報を提供する。

 

(4)未払い賃金立て替え払いの迅速・適正な実施

「未払い賃金立て替え払い制度」による救済が必要となる事案について、関係労働者等に対し同制度の手続き等を教示するとともに、優先的に迅速かつ適正な事務処理に努める。

 

3.特別の配慮を要する労働者への対処

(1)下請取引の適正化による中小企業労働者の労働条件の確保

労働基準監督署における監督指導の際、「下請たたき」のおそれのある事案を把握した場合に、下請事業者の意向を踏まえた上で、これを公正取引委員会等に通報する等により中小企業労働者の労働条件の確保をはかる。

 

(2)有期契約労働者の雇止め等に関する基準の徹底

派遣労働者やパートタイム労働者等の有期労働者について、雇い止め等に関する基準について周知をはかる。問題がある事案については使用者に対して積極的に助言・指導を行い徹底をはかる。

 

(3)外国人労働者に係る労働相談への対応

外国人の集住地域において、職業安定機関と地域の自治体とが実施する職業相談、生活相談と連携し、外国人労働者の労働条件に係る相談にワンストップで対応する。このため、これら相談に係る主要な窓口に「外国人労働条件相談員」を臨時に配置する。

 

※通達全文・パンフレットは以下厚生労働省HPよりご覧ください。↓

http://www.mhlw.go.jp/houdou/2008/12/h1209-1.html

 

b9e4c1ad.jpg社会保険労務士法人 D・プロデュース