そろそろ年末の足音が聞こえてくる季節になりました。事業所には年末賞与に関わる賞与支払届が各社会保険事務所から届く頃です。

 賞与は会社が必ず支払わなければならないものではありません。しかし、支給について就業規則等に具体的に定めてある場合や、支払うことが慣行化しているような場合には、会社には支払義務が生じる場合があります。また、就業規則等に支給基準を明確にしている場合には、その基準に基づいて支給する義務が生じます。

 そこで、会社としてはフレキシブルな対応が取れるように、就業規則等には明確な基準を設けず、会社の業績などを勘案しながら、その利益の一部を従業員各個人の成果や会社への貢献度に応じて分配するという考え方をするとよいでしょう。

 そして、トラブルを防止するために、たとえば「賞与支給日に在籍している従業員に対して賞与を支払う」など予め支給対象者を明確にしておき、算定対象期間も明記しましょう。しかし、自己都合退職や懲戒解雇退職者に対する不支給は有効ですが、定年退職をはじめとする非自発的な退職者に対して適用することは問題になることがあるので、注意が必要です。

 また、賞与にも労働基準法上の「賃金支払いの5原則」が適用されますので、原則としては通貨で全額を支払わなければなりません。

 会社によっては、自社製品など現物で支給することもありますが、この場合は労働組合と労働協約を結ぶなどの手続きが必要になります。なお、労働組合のない会社では賞与を現物支給することはできないとされています。

 

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