花形の職種と日陰の職種

〜 表労働と裏労働 〜

 経営者の皆様にとって、頭を悩ます問題のひとつとして「従業員の評価」があるのではないでしょうか?

 人は誰でも評価されたいものですし、評価の対価として昇給や昇格という制度があるといえます。

 ここでは、「表労働」と「裏労働」と書きましたが、いわゆる業績に直結する職種(たとえば営業職など)については、評価の根拠として「業績」が数字で出るような職種であるため、評価はされやすいと思われます。

 反対に、一般事務やルーティンワークのような職種は、「誰でもできる」・「仕事をして当たり前」と思われがちな上に、成果が出にくく評価がされにくい職種といえるでしょう。教育・介護関係の職種やカウンセラーなどの職種についても同様です。

 しかしながら、事務職という仕事は決して定型的な仕事ではなく、非定型的な仕事だといえます。顧客からの突発的な要望に対応することも頻繁に起こるでしょうし、臨機応変な対応が求められます。しかし成果が分かりやすく数字などで出ないために評価が軽視されがちな職種なのです。

 また、長期的な観点に立って考えると、事務効率化による成果は計り知れないものがあります。

 そこで、日陰の職種(裏労働)に従事している従業員の中で、力がある人に一定の権限を与え、事務軽減の提案を任せることをお勧めします。力のある人はやればやるほど評価されないという現実に押しつぶされてしまう傾向にあるため、ある程度の権限委譲をすることで、個々人のモチベーション管理を図ります。

 権限の委譲は、企業が成長・発展していく上で避けては通れない課程です。長期的な観点から、企業発展も見据えた人事労務管理をご一考ください。

 

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